ベータグルカンの成分や特徴について
多糖類であるからには単糖が結合して構成されているわけですが、構成成分は実はグルコース、即ちブドウ糖です。
つまり米や小麦、イモなどにも多く含まれるデンプンと構成成分としては全く同じなのです。
そもそもグルカンとはグルコースが結合したものという意味を持ちます。
ですが、デンプンとは全くと言っていいほど生化学的な性質が異なっているでしょう。
食物繊維と言っている時点でそうなのですが、デンプンが炭水化物として栄養源、カロリー源になるのに対してベータグルカンはカロリー源にはなりません。
これは、個々のブドウ糖の結合様式に違いがあるからです。
それを示しているのが実は頭についているベータという用語で、結合様式には2種類あり、デンプンはアルファ形式の結合であるのに対してこちらはベータ形式なのです。
この意味では、デンプンはアルファグルカンということになります。
グルコースという構成成分は全く同じなのに、どのように隣の分子と結合しているかの違いだけでカロリー源になったりならなかったりするのですから不思議なものです。
ただ、カロリー源にはならなくても、食物繊維にはそれ相応の役割があることが最近では分かってきています。
お腹の調子を整えるといったものがそれで、特に水溶性のベータグルカンはその働きが強いとされており、サプリメントの形でも発売されていますが、自然界ではキノコや酵母などに多く含まれています。